ソーダ色の靄

どこまでも虚像に溺れる

コインロッカー・ベイビーズの雑感と河合郁人に落ちた話

2018年8月19日に大千穐楽を迎えた音楽劇「コインロッカー・ベイビーズ」。

その前日8月18日に観劇しました。2016年初演舞台の再演でしたが、わたしのなかでは初日であり千穐楽。おそらく、最初で最後だったのでしょう。初演からパワーアップして今回はWキャスト制。河合ハシ/橋本キクの組み合わせとしては、8月18日が千穐楽でした。

 

www.parco-play.com

 

現代日本文学の傑作、村上龍原作”という時点で難しそう…と3歩後退りし、下調べ無しに行ったら脳が拒否反応を起こして2時間が過ぎてしまうと思ったので原作を購入。公演の1ヶ月前に買ったにも関わらず、手元に届くと分厚さと字の細かさに2週間ほど放置。いよいよ読み始めないと間に合わないぞと思ったのは舞台まで2週間を切ったところでした。

 

 

いざ読み始めると、文字の圧、言葉の圧というか勢いにおされる。言葉だけで温度とか感触とか質感が伝わってくる。暗さ重さが根底にあるけど文字から浮かぶ情景は鮮やかで皮肉なことに美しく見える。

 

こんな厚く濃い本を読んだのは高校生以来じゃないかな~と思いつつ、物語を振り返りつつ、現代日本文学の傑作はよくわからない(小声)

 

ということで、観劇された方々のブログも前知識として読ませていただきました。

これが、正解だった。世のジャニオタの文章力というか理解力やべえなあ(小並感)と。もちろん、わたしが1つの記事を読むのにかかる時間は数分程度ですが、それを書くためにはかなりの時間を費やしていることだと思います。いや、費やしています。本当に感謝。感謝カンゲキ雨嵐とかすぐに言いたくなっちゃう軽さをどうかお許しください。

 

ko-mochi.hatenablog.com
amanatsu0312.hateblo.jp

 

amanatsu0312.hateblo.jp

 

特に、上の3記事は原作を読んでいる最中、読み終わった後、観劇後と読みかえして、より舞台を楽しみに、そして楽しむことができました。もっと早くに見ていれば、2公演入っていたに違いないです。ハシとキクの逆バージョンを見なかったことは本当に心残りなので。

もう今回のわたしの思いは3記事に詰まっているので、これらを読んでほしい。そして、コインロッカー・ベイビーズはめちゃくちゃいい舞台だぞの一言に尽きるのですが、備忘録代わりに以下はわたしの雑感。

 

 

 

 


そもそも、観劇前日までハシキクどちらのパターンか分からずにいました(雑)。

橋本ハシ…いや、橋本キク…?橋本という名前に引きずられて自分の中では完全に橋本ハシ/河合キクという設定で原作を読んでいました。(2016年の初演はこの組み合わせ)ハシの繊細な感じが橋本くんだよな~とかキクの目は河合くんの目だよな~なんて思いながら。

 

実際にわたしが観劇したのは河合ハシ/橋本キク。逆じゃねえか!!!

しかし、これが良かった。まず2人の初登場シーンが白いパンツに上半身裸という格好。第一印象は

ふみきゅん華奢…白い…ハッシーガタイがいい…黒い…

偶然にも8/18のA.B.C-Z Go!Go!5で河合くんが同性の肩幅を見てしまうという話や、ハッシーが海や川に行って夏を満喫しているという話をしていたけどその通りの見た目。

ふみきゅんのハシめちゃ良くないですか?(語彙力)

見た目の線の細さがハシの内側に籠る感じとか繊細さを漂わせて目もウルウルして見える。純真、真っ白で相手に尽くす、Dやニヴァへの依存度が高く見えました。ハッシーのキクは口下手で先に手が出てしまう、体が動いてしまうという感じ。伝えたいけど伝えられず、キクもまた、社会から孤立しているのかな~と。

ビジュアルからだけでも両者の違いが伝わってきて、これが逆になったらどういう印象になるのだろうと、さらに見たくなった。

ただ一つ言いたいのは、途中、河合ハシがジーパンで素肌に白シャツという服装で歌う場面があって、その時のふみきゅんが亀ちゃんにしか見えなかった件。歌いながら回った瞬間、クルっと回って亀ちゃんハイポーズ!の副音声が頭のなかを流れたのはわたしだけではないはず…!

 

 そして、今回の舞台は音楽劇ということで、原作を読んだ時点ではほぼ暗く重いこの内容に音楽をつけたらどうなるのだろうと思っていました。さらに、前知識でアネモネのワニの曲が楽しい!大好き!という情報も得て、より深まる謎。

で、観劇後、音楽劇最高だよという感想に尽きます。

特に印象深かったのは、ROLLYさん演じるDの“おしゃれせなあかん”とキク/ハシ/アネモネの3人で歌う“変わってない 変わった” “心拍”

“おしゃれせなあかん”では、キクとアネモネ、ハシとニヴァの絡みが左右でありセンターに君臨するROLLYさんという図で、1回では目が足りない。最低3回は見たい。それくらい歌の演技の内容が濃い。ポップさを漂わせつつ、それぞれの絡み方の質感の違い。これで役を入れかえたらまた違うんでしょ~じゃあ6回は見ないと。

3人の歌に関してはパンフレットに音楽監督の長谷川さんとシルビアさん、ROLLYさんの鼎談があり興味深かったです。

 

ROLLY:全く別の歌が三声で絡み合う…。1回では理解できないね、あれは(笑)。

音楽はひとつの塊ですけど、ボーカルのメロディ、各楽器の旋律など、いろいろなもので構成されていて、それが一曲の中にあるというのは、1回で全てを理解するのは聖徳太子並みの技です。

今日はハシのメロディを聴こう、今日はキク、アネモネ、ベースのラインはどうかな、ギターは?などと1曲で何日も楽しめる複雑な曲です。

 

シルビア:『WEST SIDE STORY』のクインテットで、やり取りがひとつの曲になっているテーマがありますけれど、イメージとしてはあれに近いのかな。 

 

長谷川:(略)ハシとキクとアネモネが主役の物語と考えた場合、通常の音楽劇なら3人で歌う曲があるんじゃないか、というのが始まりです。

だけど、三者三様の個性があるので同時に歌うのは難しい 、というのが最初の垣根でした。それを超えて、違うことを歌っていてもひとつの音楽になるものをやりたかった。ROLLYさんが言ってくださったように、アネモネの歌を聴いているとアネモネの気持ちになる、ハシはこう言ってる、キクはこう言ってる、と思ってもらえるように。キクのフレーズを聴くと、アネモネやハシが思っていることを感じられる…そんな風に受け取ってもらえなければ負け戦だ、と。

 

この物語ってハシとキクのW主演でありながら、東京に出てからは2人が交わることが少ない。特に舞台では青年期が中心に描かれ、2人が兄弟のように、身体と精神のように離すことのできない1つの存在として育ってきた幼少のシーンがない。だからこそ、三者三様の個性であり、直接的に交わることはなくパッと見(聴いた感じ)はバラバラなんだけど、根底は繋がっている、止めどなく流れ続ける音楽と繋がるのかなーなんて思いました。最終的に感じる一体感とパワーにも通ずるものがあったり…

そして歌詞には原作の文章が多く使われており、先に原作を読んだ身としては答え合わせというか、本では頭に入らなかったことがすんなり入ってきた感じでした。わたしの場合、歌詞よりも音楽が先行してしまうタイプなので前知識無しに行けばメロディに引きづられて内容について行けなかったと思います。その点でも原作は読んでおいて良かった。メロディがつくことでより頭に入ってきたので。

 

 

 

今回、A.B.C-Zのお二人が主演ということで、わたしのA.B.C-Zに対するイメージは毎週観ている少クラとABChanZoo(特に理由があったわけでもなく何故か開始当初から毎週録画で見ている)で作られていました。あと、アルバムは毎回借りて聴いている。これといった強い思いがあるわけでもなく、河合くんのジャニーズ愛とトーク力の高さに信頼を寄せ、五関くんの才能がもっと世に出ることを祈っていたくらい。

ですが、コインロッカー・ベイビーズを見て転げ落ちたわけです。個人的なジャニーズ応援スタンスとして、どセンターを張れる人より、ちょっと斜めに構えていたり俺が俺がではない人を応援する傾向が強いと思っていて、グループでセンターを張る橋本くんやテレビ出演の多い河合くんを特別好きになるとは思っていませんでした。

ところがどっこい、終演後に気付けば河合くんに落ちていた。翌日には千穐楽に行けない悲しみからせめて…とファンクラブに入っていました。

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Pay-easyめちゃ便利…すぐ推しにお金を落とせる…えび座も申し込み終わっているようだし、コンサートツアーも終わりに近づくタイミングで今入会したから何があるんだって感じだけど、とりあえず思いを伝えたかったので 来月は豊洲岡本健一さん見に行く予定なので、ジョイポリス(A.B.C-Zとコラボ中)に行こうと思います(まさかの1人で)

楽曲に関してもアルバムの通常盤しか聴いたことがないので特典映像とか見たことないし噂によるとポニーキャニオンさんはいい仕事しているようで…これから新たな一面を見れると思うと楽しみです。

 

 

誰か、情弱なわたしにA.B.C-Z初心者はとりあえずこれ見とけってやつを教えてください…端から買うので…入門編のブログとかあったら…ぜひ…